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あの書籍を手にしたのは・・・堺屋太一氏が亡くなったの記事を目にして

堺屋太一氏がなくなった。

堺屋太一さん死去 作家、元経済企画庁長官」 日本経済新聞社 2019/2/10

元気でテレビ出演していたお姿が目に浮かんでくる。

 

いろいろな著書があるが、会社を独立しまもなく読んだ「「大変」な時代―常識破壊と大競争」はその後の私の経営に大きな影響を与えてくれた。

インターネットビジネス(e-コマース)が、漠然としていた時代

 

これからの商品は、ユーザーが価格を決めるようになる、は今でも衝撃的だった。

少なくても、流通における「問屋」とか「卸」とかは無くなって行くだろうと予想できた。
しかも、間に入る「問屋」が消費者へ直販するのだから価格は下がる。

しかも、今まで卸しを通して仕入れしていた小売店は、最終の消費者であるユーザーと価格が変わらないという現象を引き起こす。
小売業者もそれならばと、メーカーから直接仕入れることで利益を得る構図になっていった。

インターネットがもたらした販売の変遷。

インターネットがもたらした販売の変遷。

ユーザーは、ネット上で価格比較から、その商品の価値を検索してくるようになった。その流れは実店舗でも影響は少なくなかった。堂々とネットショップの比較がモバイルで瞬時にできるようになっていく。

今までの常識だった流通の流れまでを予想していく「消費者が価格を決める時代」
これを知ったとき、これからは確実に「ネット社会」になるだろうと思っていた。

 

それ以来、当時の数少ないインターネット関連の本を読みあさっていた。しかしモデム通信関連や常時接続などの技術関連の著書が多かった。

この今では当たり前の価格競争も、当時は一部の 先見の明のある会社以外は、受け入れられていなかったように思う。

いまこの書籍を読むことはないと思うが、当時メーカーや卸しなどに比べて個々の「小売店」としての地位はかなり低く状態だった。それが25年経ってzozo等に見るような価格を作り出すまでの力関係を変えるところまできている。

そのように、常識が変化することへのチェックは、最近になってよりスピードを増してきた。
価格は安いだけでなく、その販売者の誠実さや送料といった総合的な価格でユーザーは価値を共有して購入に至るようになってきた。

ネットショップで安いとわかっていても、実店舗から購入するのはアフターサービスの問題だったり、すぐに持って帰ることができるのが理由だったりする。それぞれの個人の価値観が購買に結びついてくる社会になってきた。

 

原価率と販売価格は学校で教えるべき時代にきている。

「いまお店で約1万円くらいで売られている洋服の原価がだいたい2000~3000円くらいだということを、皆さんはご存知ですか?」とZOZOの前澤社長がTwitter 言って炎上してしまいましたが、擁護するわかではありませんが、全うな商売です。

「ぼったくり」という価値観がユーザーにあることにビックリした次第です。
それぐらい、無いと働く人の給与はどうなるんですかね?

アパレルメーカーは、Right-onやオンワード、ミキハウスなどがZOZOTOWNから撤退を決めている。アパレル商品の原価率の公表が、ブランドイメージに合わないと判断されたのかも知れません。

堺屋太一氏が、「大変な時代」を書き下ろしてから25年弱ですが、いまだに大変な時代を過ごしているように思えます。

この本を通じて、ビジネスには時代を先に見ている必要があることを植え付けられた一冊でありました。

ビジネス書なので今更読む本ではないと思いますが、消費者がいる小売りの世界の重要性が見えてきます。

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