札幌市のサイレントマジョリティー(声なき声から)

北海道日本ハムファイターズ(以下、日ハム)が、札幌市から北広島市への移転が決まり色々な意見がでつくした感がありますが、ちょっとこれからの札幌がどう歩んでいくかが気になるところです。

少し違った視点で書いて見ようと思っています。

さっくりと言うと

今の札幌は、

1,未来を描いていない。

2,市長の長年行政に携わったという強みがデメリットになっている。

そして、今回の球団移転に至った経緯は、

3,全国的な球団運営となっているフランチャイズ契約を深く研究しなかった。

4,2015年、札幌市長選が最後のチャンスだった。札幌市民の選択

未来の札幌へ
5,新しく柔軟な考えが尊重される世界へ。

野球のファンというもの

札幌ドームから歩いて10分程度の場所に親戚の家がある。もともと、住んでいた場所なので日本ハムが来たときはラッキーだったのだと思う。それからは、大の野球ファンとなっていった。

札幌市民は、おおかた巨人ファンが多かった。(そりゃそうでしょう、野球の中継はジャイアンツ戦しかなかったし、特に「巨人の星」で育った世代が多いですから)しかし、全国的にはそれぞれの住む地域に根ざした強烈なファンがいる事を、神奈川県の大学へ通学し始めた時に実感した。

当時、ゼミのクラスの野球ファンでは、地元を離れても名古屋ならドラゴンズ、広島ならカープと故郷に密着した球団を応援います。その姿をみて、札幌出身の私などうらやましいと感じたものです。札幌ドームに日ハムが来ると決まったときには、ほぼ独占状態のジャイアンツファンからファイターズにすぐに変わっていくだろうと思っていました。

それは、学生時代ちょうど西武球場が所沢にできて、その沿線上の住む友人を訪ねているうちに、そのプロモーションで、いつしか西武ファンになっていた自己経験によるものです。当時は西武ライオンズは、最下位をばく進中だったので強さが引きつける要素ではありませんでした。いわばファンサービスが心地良かったからなのです。

札幌で過ごすようになってから「西武」ファンだと言うと、大概帰ってくる言葉は、「パリーグ?」でした。いつしか、会話のなかでは、ファンである球団名そのものを言うのをやめてしまった自分がいました。

これって、今は当たり前だった事が、時を過ぎると当たり前でなくなるという事なんです。当時選手層も厚くなってファンであった西武は来なかったけど、パリーグ球団は、北海道に来てくれました。

そのファン層を牽引したのは、野球の球団が来たことを喜ぶ若い人と今まで野球に無縁だったかも知れない女性でしょう。もちろん、長年北海道にプロ野球球団を誘致する会の努力も忘れてはいません。そんな時でも、私の友人の中にはジャイアンツ(今は日ハムファンとなってます)と言っていたし、北海道のメディアも乗り換えが遅れるかのようにジャイアンツを押していたという事実もあります。

守るメディア、離れる市民

時に、このような変化がおきるときは、変化を恐れる人達が出てきます。この場合、巨人か日ハムかというファン意識です。しかし、私が昔経験したように現実は、振り返る間もなく野球ファンは日ハムに軍配が上がります。

私の年代層は、その嗜好の移行に多少時間がかかりました。起爆力になったのは、若い層だったのを鮮明に記憶しています。それは、テレビ世代からインターネット世代に移っていく過程のように感じました。

そして、今まで野球ファンの主役で無かった、女性層が拡大していきます。特定の野球チームのファンという概念を持っていなかった人達が底上げしていきます。

もうその時点で、ナイター中継を生ビールをのみながらテレビ中継を見ていた「オヤジ」像は消滅し、球場へ足を運ぶようになって行きます。地元チームが試合を行うライブの臨場感を身体に覚えてしまいます。

今回の日ハム移転時に当事者だった、前札幌ドーム社長は、このように発言している。

(前略)・・・・札幌市民は、大きな負担を背負ってまで本当に新しいドーム球場を必要としているのか。今や、球団はもちろんのこと、札幌市と球団を所有する親会社の双方も、この問題について詳しく説明する必要があるのではないか、という市民は多い。

2017年11月21日 北海道新聞 「朝の食卓」より

と結んでいる。

これは、新聞記事に掲載された内容の一部だが、自分の意見を言うところまでは良いとして、最後のシメの部分「、という市民は多い」というところが大いに気になる。このような人が、第一線のテレビメディアの出身者というところも驚く。

インターネット時代に責任のある立場にいた人が、エビデンスを示さずに「多い」と市民の声にしているところがすでに老害である。すでに若者層から読者が減っていって久しい新聞というメディアを使った発言であるのも気になる。

新聞の記事は、すぐに古新聞になってしまいスクラップブックにでもしない限り、一過性と思っているのかも知れないが、有料会員になれば、充分に過去の記事を閲覧できる時代です。(ちゃんと日頃情報を精査し判断している人は、有料・無料に関わらず電子版をチェックしているのです)

未来を描いていない。

それが、わかっていれば、札幌市民の意にするところは、スマホなどでSNSを使っている層の意見や趣向の統計が必要だったはずです。

札幌ドーム運営管理という不動産デベロッパー業が失敗すれば、維持管理のために税金が投入されます。それは、未来に向かってこれから生まれる世代にツケを残した事になります。

日ハムには指定管理者になってもらい、商業収入から税を徴収するという本来の考えにならないのが不思議です。誰も助言・・・いやいや口出しできる人は内部にいなかったのでしょうか?

札幌市は小樽市とは違って、長年モノを流通して成り立つ商業都市であって、それを生かすのが行政の役割でしょう。

前札幌ドーム社長は、放送メディアで現役の時の偉業を本に残しています。それだけ、最先端にいて活躍されていたのです。

札幌市の市長選から始まっていた・・・

秋元市長は、長年に渡り行政に携わる年月を強みとして誕生しました。前市長からの引き継ぎのような感じです。これは、行政が今まで守ってきた主権が変わらない選択をした結果です。選挙ですから、市民の意向である事は結果通りです。

市長の長年行政に携わったという強みがデメリットになっている。

前市長の副市長だった身分からのステップアップした市長です。どこの環境にいても、先輩という輩(やから)がいるはずです。ーーー’やから’と表現するのは下品かも知れません、ご了承を。

就任した後、これまでの札幌ドームと日ハムの現状が耳に届いていたか疑問です。今までのドームの運営あり方が正しいと考えていたように思います。

日本経済新聞 2016年2月9日 付の記事に

「札幌ドームの売上高最高 16年3月期、4%増の38億円」

と言う記事があります。

 日経の電子版の有料会員になると全文が読めます。

その一文

・・・新国立競技場では、関係者の関心が東京五輪開催後の健全運営に移りつつある。政府はイベント誘致などのノウハウのある民間企業に運営を託す方向で検討を進めており、「“公設民営”の札幌ドームには、関係者の視察が相次いでいる」

公設民営の成功例として注目されていました。

これが日ハムに対する交渉の切り札だったのでしょうか?

しかし、同じ記事の結びでは、

今後の課題はフランチャイズ球団との連携強化だろう。プロ野球では横浜DeNAベイスターズが本拠地とする「横浜スタジアム」の買収に乗り出すなど、球団と球場の一体運営が主流だ。別運営の札幌ドームでは・・・
現在の主流が「球団と球場」の一体運営であり、プロ野球のエンターテイメントを支える柱となっていると一方では忠告している。

この時点で札幌市長は、聞こえの良い方は耳に届き、本来考え無ければならない事案を置き去りにしてしまったように感じます。

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札幌市は、全国的な球団運営となっているフランチャイズ契約を深く研究していなかった。

近年IT企業が名乗りを上げた野球の経営。RAKUTEN(仙台)・SoftBank(福岡)・DeNA(横浜)という企業だけとっても、球団運営と球場は一体化している。これが、全国にある大半の球場が球団を指定管理者にしている。

それによって、地域が活性化し商業が生まれ税が発生する。その単純なロジックを現市長に指摘する人が、全国紙の「日本経済新聞」に取り上げられているのにも関わらず誰も忠告しなかったのだろうか。

長期に市政が続いたことにより、硬直化しすでに老害さえ発生していたように思う。

老害については、この本がわかりやすい。

市長という一番上の意思決定者がいながら、もっと偉い古株に頭が上がらない状態ではないのか?

現市長の年齢からも、最新の情報を精査できないとは思えない。

2015年、札幌市長選が最後のチャンスだった。札幌市民の選択

札幌も含めて全国的に少子化が進むなかで、若い有権者はどのような行動をとれたでしょう。札幌市の未来を作る人達がそこにはいるはずです。札幌で働く若い人達は、生活のために一生懸命働いています。

反面、貴重な休みを拘束されて「選挙」に時間を費やすのは酷というものです。(選挙投票所まで5分程度の立地条件の私でさえ、休みを拘束された気になりますーその日の午前中を使うとか、終了前の2時間前位まで帰ってこようとか・・・)

若い人は遊びたいという訳ではないのです。せっかくの休みくらい身体を休ませたい、育児に時間がかかって選挙に行けないという人も多いはずです。仕事の休日が、日曜日の選挙の日に休みじゃないという人も多いです。不在者投票といいますが、せっかくの休みの日に、時間をそのために使いにくいというのは、上記に書いた通りです。

日本国内のどの選挙も若い人が参加しにくい環境を作って、票を固めているのではないかと疑います。(老害です)

社会で、働き盛りや育児に時間を取られている層を救済しない選挙になっている気がします。この人達が未来をつくります。

今回の札幌ドームから北広島へ新球場建設として、札幌の地を離れることになりました。今後のドームの活用と修繕などにかかる費用面にも議論がなされます。もし仮にその運用結果が赤字となり、後生へ税負担という解決だけはしてほしくないと思います。

新しく柔軟な考えが尊重される世界へ。

今回の日ハムが本拠地を離れてしまうことを通して、市長選挙など真剣に人を選任しなければならないことを実感した。

札幌市が、本当に将来希望の都市にしたいならば、若者の民意を反映させるように努力するべきである。市長の名誉挽回がかなうなら、日本国内に先駆けてインターネット選挙を実施すると、札幌は大きく変われるチャンスがある、そう思います。

札幌には、そんなシステムを構築できる人材やIT企業やコーディネーターは、ゴロゴロいるはずですよ。声なき声をITを使ってよき未来都市を作ればいいじゃありませんか。

インターネット投票について国からの資料です。

平成30年8月の総務省の資料では、「投票環境の向上方策等に関する研究会」として報告され検討されている。(PDFファイルです。)
これからの日本の人口減少時代に欠かせない未来への持続的成長のための新たな市場について分析されています。
総務省から平成30年度版「情報通信白書ーICT白書 人口減少時代のICTによる持続的成長」がAmazonで販売されています。紙の書籍なら有料の3000円を越えますが、Kindleなら「0円」です。