その環境にコストをかける。あの登山事故より

トムラウシの縦走地帯の大雪山系は、8月のお盆過ぎに初冠雪

毎年、登山の事故が多い。

技量と経験という自信以外に、その原因があるような気がする。

単独トレッキングの場合は、登山口から下調べし、現地で探すところから始まる。

 

しかし、ガイドが付くツアー登山はどうであろうか?

バスで、入り口にドバーっと、つれてこられて登る。

リーダーやガイドを信頼しきってくる。

 

決して悪いことではない。

しかし、自分の身体のことを考えてみた場合、どうであろうか?

事故の要因に、団体行動にみる注意喚起と自己責任意識を置き去りにしていない

だろうか。

 

先月起きたトムラウシの事故。残念でならない。

北海道の山は、低い。

しかし、500m級の札幌市内の「藻岩山」もGWの5月でも残雪は残る。

 

たとえば、今年の5月10日の1000m以下の標高906.6mの春香山。

札幌近郊の山で、もうすでに、一般の生活をしているところは、雪はない。

陽射しも強い日だったので、思わず半袖に。

 

 

 

 

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札幌近郊の春香山(906.6m)、地上の生活では雪はないが、6合目付近から残雪が・・

 

しかし、残雪は見事に残り、山頂はまだシーズンを惜しむように山スキーをしている。

そして、トムラウシの縦走地帯の大雪山系は、8月のお盆過ぎに初冠雪なんてことがある。

そう冬山の装備が必要である。シューズも、残雪対応のものが必要になってくる。

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1309m の徳舜瞥(とくしゅんべつ)山 2008/0928 9合目付近からは霜柱

 

 

道迷いになっていたのかも知れないが、北海道の山は「低い」。しかし、その環境は森林限界を基準にして、トレールするべきようだ。

 

100m標高を稼ぐと0.6℃の気温が下がる。

その日の地上の気温が18℃なら2000m級の山頂なら、5℃~6℃と考えても言い訳だ。

さらに風雨が強かったことを考えると、1mの風で1℃の体感温度が低下するなら、仮に

5mの風が吹けば、氷点下の温度に感じられても不思議ではないはず!

 

雨の天候なら体感温度は、夏山であろうと凄まじく「冬」である。

 

話はそれるが、羊蹄山の麓にある、真狩のキャンプ場に5月GWにいくことがある。

まだ、山は山開きまでは1ヶ月以上前。

「ふもと」とはいえ、朝と夜の低温に対処するのに、ダウンジャケットは必須と

している。

 

登山口を下調べして現地に行くということは、そのトレッキングの行程を理解するに

つながる。

そして、リーダーやガイドが付くなら、指導レベルも同時にあげる方法論がもうあっ

てもいいはずだ。

 

気候も然り、長い経験と現地の知識を、情報として共有できることや、常設小屋の

推進など、課題も多いが「人」の命と怪我を守る必要があると思う。

もちろん、その環境対価として有料としても、「命」をトレッキングで失うことはない。

 

雪は降る、除雪のための予算がある。車はスタッドレスをはく。

気候に「コスト」をかけて「命」を守っている。

 

北海道はそんなもんだ。 


トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか (ヤマケイ文庫)