起業時にある、余裕の時間
起業当初には「余裕(企業収益確保)の時間」があります。しかし、それは幻想に過ぎないのでしょう。
起業した会社の実に、95%が10年以内に9倒産という数字が物語っています。そうならない答えを早く見つければいいのですが日々の忙しさで考えるヒマもありません。
気づいてみると儲かっていなかったという現実があります。
24年前ほどになる。インターネットと言う言葉が、かすかにアメリカから聞こえ始めたころ。起業する準備をはじめていた。
当時は、起業などしなくても会社員として雇われていた方が気楽という風潮もあった。
さらに、サラリーマン時代はパッケージの販売とデザインに関わる仕事をしていたので、得意先からの信頼もあつかった。
そんな時、デザイン関係の原書を見る機会があった。
その原書と言っても図と表で構成されていたので英語の苦手な私でも何とか英和辞典を引きながらなんとか理解できた。
専門用語らしい単語も、事典と絵で乗り切っていた。
DTPの世界が広がっていた
そこには、今では当たり前になっている「デザインの世界はDTP(Desktop publishingの略)デスクトップパブリッシングになっていく」というものだった。
PC(パーソナル・コンピュータ)で編集し作った物を、直接プリンターで出力して出版(商品化)してしまうという内容だった。
もしこの本に出会わなかったら、もっと遅れてその概念に気づいたのだろう。「余裕(企業収益確保)の時間」をすでに食いつぶしていたかもしれない。
ノートに書いた将来の希望
起業をしてから、一冊のノートに将来の希望をできるかぎり書いてみた。
身の回り事の整理をしていると、4・5年前のまったく忘れていたノートがフト目に留まった。
おそるおそる開いて見る。
起業し事業を軌道に乗せるのに、多くのビジネス書を手に取った。
しかしながら、独立指南書は、今ほどなかなか見当たらなかった。
中小企業と言っても、すでに20人クラスで独立する話や大企業がやっていることのスモールプランなどは、多くあふれていた。
小さな会社のすべきな事を最初から的確に書かれているものは探し切れなかった。
はじめの1~2年は、遠回りをしてしまう。
ちょっとした起業経験者である先輩格の会社の社長の話を鵜呑みにしてしまう。
それでも、私がなんとかやってこれたのは、現代ほどコストにうるさくない時代だっただけである。
こんなデータがあるようです。
1年以内に60%が倒産
5年以内に80%が倒産
10年以内に95%が倒産
では、それでも生き残っている会社の共通点は何でしょうか。なかなか答えを書いてあるものには巡り会いません。
このなかで生き残っている会社なかで、かつ儲かっている会社は、当たり前になっている理由(ロジック)がありそうな気がします。
起業後十何年以上も経ってから起業に関する本を読んで見ると、多くの気づきがあります。
お金儲けの方法をしっかりと体型立てて理解しているということです。
日本人にとっては、小さい頃から「みっともない」とさけるように教育されてきた「お金」分野なのかもしれません。
しかし、ビジネスのエリート教育を受けた人は、小さい頃からそれを自然に学ばされているのも事実です。
その問いに答えてくれるビジネス書があるとすれば、この内容をオススメします。
もともと、原書のビジネス本です。ここに書かれている概念「企業収益確保の時間」を知っているかで、1年後、そして5年後と起業後のビジネススタンスが違ってきます。
私が手にした時は、上・下巻の二巻に別れていましたが、今は、一冊にまとめられてお求め安くなっているようです。
◆大富豪の起業術 (著者:マイケル・マスターソン)
今も新しいビジネスが世界のどこかで生まれ、そのノウハウが書籍になっています。それを読んだか読まないで時をすごしたかで、会社は大きく変動する市場の変化についていけると思っています。
スタートアップに欠かせないビジネスノウハウは、「ザ・ローンチ」の訳書も参考になります。