スマホの充電しか使っていないのに。ヒューズが切れる・・
アクセサリー電源で、充電するのが日常的になっています。一時期、ヒューズが飛んでしまうことが度々あったので、その原因を探してみました。
現在のアクセサリー電源と言われるソケット部分は、昔はシガーライター (Cigar lighter)といわれてタバコに火を付けるのが目的にしていた場所です。ここから電源を取ろうとしてプラグの配線を自作すると、キレイなハンダで仕上げないと途端にショートしてヒューズが切れるくらいシビアでした。
このソケット部分が電源の取り出し専用になってからは、市販のプラグを購入して問題なく使っていました。
ヒューズが切れるとすれば、電気系統の物ですから経年劣化がありますし、車として考えると初期の不良でしょう。車のソケット部分は単純な構造なので原因と考えられるところは少ないと思いながらも、点検の時に診てもらいましたが異常はありません。
ヒューズが切れるたびに、変更したりしていくつかの充電用のプラグを試しても切れることがありました。そこで、一番最初にヒューズ切れとなったプラグを分解検証してみました。
LPA-CCS01Sという増設シガーソケットが使えるので便利な機能のアクセサリー電源プラグです。
5~6年使っているものなので、十分使わせてもらった。性能もよかったし便利だったので製品の不満は全くなかった。
この機会なので、ヒューズが切れる状況がわかればというわずかな期待を持って分解をしてみることに・・・
そんなとき頼りになるのは、日本自動車連盟(JAF)会員証提示で割引となる特典が魅力です。
助手席グローブボックス下にある、ヒューズボックスへアクセス
カバーを外すと、すぐにヒューズボックスのカバーが見えます。そのカバーに手をかけてゆっくり外します。
最初は、ヒューズボックスのどの部分にアクセサリー電源のヒューズがあるか迷いました。それは、プリウスの50系の場合は、エンジンルームにもヒューズボックスがあるからです。
低背ヒューズセット は、金額のはらないものなので、何かと一緒に準備しておくのもいいかもしれません。
ヒューズボックスのカバーを外すのですが、最初は足下にうつぶせになり場所を確かめながらの作業が安全です。ちょうど光りが入らない場所でくらいのでスマホのライト機能で下から上へ当てると暗さを解消してくれます。
カバーにはその位置が記されていて、このヒューズが切れていることを確認します。
カバーにはその位置が記されていて、このヒューズが切れていることを確認します。
この中のヒューズには、15A用の予備は入っていないので、切れたらすぐ必要になります。リスク回避をするには、事前に用意しておくのをオススメします。
交換時に、あると便利な「ヒューズクリップ」です。価格は安いものですがあるとないとでは作業性に大きな違いがでます。
ヒューズの予備は各種、車内に置いておいた方が安心です。その車を手放すまで使うこと無く残る場合も多いです。
カバーに合わせて、横の画像です。
電源を取り出したり、大電流を使っていないので電源ショートを疑う
アクセサリー電源プラグを早速バラしてみる。(どちらかと言うと壊してしまってもいいと思っている・・・1,000円位で購入したものだと思う)
単純な構造というのもあるが、ハンダもキレイに処理されていてショートするような場所はなさそう。ただ、通常では触れるように見えないがこのバネ部分がソケットに入り縮まると、クリアランスはギリギリ(+プラス)である中央カバーに接触するかな?という程度。
コイルバネは十分に間があるのと、逆のカバーにはプラスチックの壁を作ってあり、非接触になっている。問題は、先端のカバーの末広がりの部分が接触し合いショートしていると仮説をたててみた。
安上がりに実験したいので
ここまで、わかってくると一番キレイな仕上げをするには、マイナスを受け持つ板バネの先端に、シュリンクチューブで両方覆う。また、コイルスプリングのカバーとなっている先端部分の末広がり部分にシュリンクチューブで覆う。
しかしながら、あくまでも実験で周りにあるもので使える物はないか?
特に、保証期間もすんでいて年数も経ち、金属の経年劣化も考えられる。なにより商品として故障したわけではない。十分に性能を発揮してきたのだから文句はない。
なにげなく合わせてみると、家にあったストローが使えそうだと思い、レベルとしては小学生の工作を行う。
いくつか、ストローの試作をして、トライ&エラーを繰り返す。
これを組み込んで行くと、こんな感じになって、仮に「+」と「-」が内部で接触したとしても、導通すること無く機能を保つように板バネを縮めて接触させたりしてみる。
バラすときに、先端の爪を一本折ってしまっているので、チョットだけ合わせが弱いが、使用する分には問題がなさそう。1ヶ月くらい運用して問題が無かったら接着してもいいかなと思っている。
プリウスのヒューズを取り替えたので、カバーを元の位置に装着
ヒューズを取り替えたので、ひとつ一つ順番に戻しておきます。
ヒューズボックスのカバーは下部を一度合わせてから、上部をカチッとはめ込む要領です。
最後に、助手席下のカバーを取り付けます。
○の部分を差し込んでから、フックの①②③をかけるだけです。
実際ヒューズは切れなくなったのか?
肘掛けの下に、アクセサリー電源のソケットがあります。使い勝手のいい場所とは思えませんが、スマホを充電するだけなら場所はあまり問いません。
ここに、「シガーバッテリーチャージャー/microUSB搭載」のプラグを差し込んで使ってみます。上部にリング状のLEDライトが付いて使える状態になっています。
1ヶ月ほど使っていますが、ヒューズも切れること無く使えています。これが便利なのは、LEDの光(写真ではわかりにくいけれどライトパープルで上品)があることが意外と便利です。
板バネでマイナス部分を押さえる方式は、古くなっているのとバネが劣化していくことが考えられます。それが、今回のヒューズが切れる原因のひとつだろうと思います。
また、現在はシガーライターと兼用としての電源でないので、従来のソケット構造と違っています。板バネの部分が、円柱の表面で受けていてタイトにきつく固定されている状態です。(この形式は結構、板バネが伸びきって窮屈な感じで差し込まれています)
その状態で、そのプラグをねじったり、振動などで動いたり、増設ソケットに力の入れ具合で、プラグを押し込んだ時にヒューズ切れがおきていたきがします。
この使用方法でのヒューズ切れは、今回の改造でほぼ解決できたと思います。
直してみたのですが・・・
ロジテック「LPA-CCS01S」が2~3年の使用くらいで、ヒューズが切れる症状がでたなら、今のような方法で直して使ってもいい。(もう生産が終了している・・・)
しかし、あえて使っていく必要もないと思ったのは、Quick Chargeに対応するスマホなどが出てきて、当時十分だった機能の一つ、1AのmicroUSB端子も実用性が無くなってしまった。
iPhoneは「Lightningケーブル」だし、自分が使うXperia XZ Premiumは「USB Type-C」に変わってしまい、十分に生かしきれないところ。
Ankerのレッドシリーズの0.9mが無くなってしまったので、現在はブラックをチョイスしています。
Anker PowerLine III USB-C & USB-C 2.0 ケーブル (0.9m ブラック)
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今後はプラグの形式がこんなように優しく触れる物に変化するのではないかと思います。
また、アクセサリー電源のソケットの製品精度が高いので、従来のガチッと固定するプラグでなくても、上記のような軽いバネの接触で十分になってしまっている。
※今回は、ヒューズ切れの原因究明をしてみました。おかげでプリウス50系のヒューズ交換は手慣れてしまいました。
チョッとだけスッキリした気持ちと、何かもったいないような気持ちが交差しています。技術の進歩が商品を陳腐化させてしまいます・・・まだ使えるのに・・・。
増設電源を管理するなら、コンソールを変更する方がキレイな仕上がりになりそうです。アクセサリー電源を使い勝手がよい前方に移設出来ますし、アクセサリー電源ソケットが2つ、USBソケットも2ヶ増設できます。